好きなことを続けていると気付けば書道家に
今回は、楽心 片山心太郎のお弁当 第1弾「牛しらす飯」の掛け紙を描いていただいた、麗華さんにインタビューをしました。


--書道家とはどのようなお仕事ですか?
麗華さん:見る人の感性を刺激するお仕事だと思っています。
--書道家になるまでの経緯を教えてください。
麗華さん:16歳の時に日本書芸院(墨滴会)の西本茜堂先生に師事いたしました。素晴らしい師匠に恵まれまして、7年で師範代をいただきました(当時では最短記録でした)。師範になるまでは師匠の書かれる字体を模写しますが、師範になってからは、独自の字体を確立しなくてはなりません。私は中国大清帝国12代にして最後の皇帝、愛新覚羅溥儀氏の書かれる花文字のような書風が大好きでした。私の書体は溥儀氏に多大な影響を受けています。
--書道家になったきっかけはありますか?
麗華さん:毛筆、万年筆、ボールペン等、文字を書くことが大好きでしたので、好きなことを続けていると気付けばそうなっておりました。
--どのような道具を使っていますか?
麗華さん:皆さまが想像できない道具として、竹や鳥の羽を使用する作品もございます。
--作品をつくるときに意識していることはありますか?
麗華さん:全ては『余白の美』。墨を見るのではなく、余白を意識します。
--毎日どのような練習をしていますか?
麗華さん:毎日筆に触れるように心がけております。鞄のなかにもお気に入りの筆ペンを常に携帯しております。
--1つの作品に何枚書きますか?
麗華さん:100枚以上書く場合もありますし、書き始めて3枚目で決定する場合もあります。
--どうしてもイメージ通りの作品がなかなかできない時はどうしてますか?
麗華さん:イメージ通りのものができるまで、書聖が降りて来られるまでひたすら書き続けます。
--尊敬している書道家はいますか?
麗華さん:明代の書家・張瑞図(ちょうずいと)、倪元璐(げいげんろ)、そして愛新覚羅溥儀(あいしんかくらふぎ)です。
--今までに一番苦労したことはありますか?
麗華さん:いつも楽しんで作品にむかいますので、苦労と感じたことはないように思います。
--今までで一番印象に残った作品や依頼はありますか?
麗華さん:印象に残っている作品は、店内壁面への直書きです。壁一面に魚の名前の漢字を百文字くらい書かせていただきました。(あじびる様のご依頼でした)
--お仕事で楽しい!と思う瞬間はどのような時ですか?
麗華さん:作品を創る過程がいちばん楽しく、完成した途端にはもう手元を離れた感覚が残ります。
「牛しらす飯」の掛け紙づくりは、ワクワクしました。
現在販売中の、楽心 片山心太郎のお弁当 第1弾「牛しらす飯」の掛け紙制作についてお聞きしました。

--牛しらす飯の掛け紙を書くときに、心がけたことはありますか?
麗華さん:手に取られるお客様の好奇心を煽り、購買意欲をかきたてることを念頭において作成しました。
--牛しらす飯の掛け紙を書くときに、苦労したところはありますか?
麗華さん:ミシュラン9年連続1つ星に輝く『楽心』片山心太郎さんの美味しさは保証つきですので、そのグレードイメージを壊さないデザインに仕上げることに全力を尽くしました。
--牛しらす飯の掛け紙の依頼を受けた時に、どう思いましたか?
麗華さん:ワクワクしました(笑)
--牛しらす飯を食べた時、書かれた作品はイメージ通りでしたか?
麗華さん:もう、ぴったり。自画自賛(笑)。
「鯛めし」の掛け紙づくりは、呪文のように唱えながら…。
次回販売予定の楽心 片山心太郎のお弁当 第2弾「鯛めし」の掛け紙制作についてお聞きしました。

--あいたい食べ鯛さしあげたい はどこからのアイデアでしょうか?
麗華さん:『楽心』片山心太郎さんのアイディアです。何とも粋なネーミングですよね。 打ち合わせ中に心太郎さんの口から出た語呂合わせで、最後の「さしあげたい」だけ私が加筆いたしました。
--デザインをするに当り、どんなイメージで描かれましたか?
麗華さん:美味しく、美味しそうに、美味しくてたまらないを呪文のように唱えながら描きました。
--難しかった点はありましたか?
麗華さん:『楽心』大将の求めていらっしゃるイメージはテレパシーで瞬で伝わりましたので、特に難しいことはございませんでした。 波動が合うと御仕事も瞬ではやい(笑)
--鯛めしを召し上がりましたか?
麗華さん:一度目はあまりの美味しさに、大将へコメントするも、蒸らした後のレンチンを失念していることが発覚… 二度目は完璧に、更に感動の美味しさでした。‥と同時に革新的な冷凍技術の素晴らしさにも感銘を受けました。
プロフィール
書画家・麗華

麗華 (CHEN LIHUA)
書画家
兵庫県神戸市生まれ。
神戸女学院大学卒。
日本書芸院無鑑査会員
兵庫県書作家協会会員
麗翠會主宰
16歳より書をはじめる。
18歳で日本書芸院・西本茜堂氏に師事。
一筆画は淑苑流家元・松井淑苑氏に師事、同師へ煎茶道習軒流入門。煎茶の他にも中国茶藝の世界に魅了され、中国茶の漢詩を題材に書画作品を多数制作。
現在は、書画を愉しむサロンとして麗翠會を主催。
お仕事以外に好きなこと:お料理、中国茶藝、器あつめ、妄想